日本腎移植内科研究会

会長挨拶

開催のご挨拶

 この度、第11回日本腎移植内科研究会 学術集会 2026 を静岡で開催させていただく運びとなりました。毎回、熱気のこもった議論が展開されるこの研究会の当番を引き受けることは大役ですが、大変ありがたいことであり、関係者の皆様に心より感謝を申し上げます。

 腎移植は外科系の専門医が執刀を行いますが、腎不全の診断と移植適応の判断や、移植後の管理に腎臓内科医の知識と経験が重要になってきています。内科医は、術前に腎代替療法の説明、耐術能、感染症の評価と悪性腫瘍の除外、ウィルス感染のスクリーニング、クロスマッチの解析などにより移植の適応を判断し、術後は、免疫抑制剤管理、拒絶反応やウィルス性腎症、再発性腎炎、薬剤性腎障害などの早期発見・治療、合併症管理など、多岐にわたる役割を担い、円滑な移植医療の提供に深く関わっています。内科医の守備範囲は拡大しつつあります。特に、近年、長期生着によって生じるフレイル、認知症への対応や、働き方改革による死体腎移植への体制の再検討など、新しい課題に対して、他科、他職種と連携して活動していく必要があります。

 この研究会では、各地域で腎移植に関与する医療者が集まります。個人の特性を生かした活動や、地域事情に応じた体制作り、患者さんの状態に応じた治療方針の策定など様々なヒトやモノの時間的、空間的「広がりとつながり」が提示されると思います。今や腎移植は腎臓内科医にとって通常診療の範疇に入りつつあります。この研究会に参加し、議論を深め、学ぶことで、より昇華した内科医となり、今後の業務に役立つことでしょう。

 今回、JR東静岡駅そばのグランシップ10階に会場を設けております。展望ロビーは、一面ガラス張りで、パノラマ景観が楽しめる開放的な空間となっています。 目の前には国の名勝「日本平」など静岡市の景色が広がり、晴れ渡った日には悠然とした富士山を見ることができます。飲食では静岡おでん、浜松餃子、富士宮やきそばといったご当地グルメ、さらに、うなぎ、桜エビ、しらすなどの海の幸、とろろ汁、わさびなどもおすすめです。暑い時期では有りますが、そういった静岡の魅力を感じて頂きながら、実りの多い一日となることを祈っています。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

第11回日本腎移植内科研究会 学術集会2026
会長 長井 幸二郎(静岡県立総合病院 腎臓内科)